ついでにダイガードを語る

という訳でダイ・ガードの魅力を語ろうかと

正式なタイトルは「地球防衛企業ダイ・ガード

なにがオススメって26話全て無駄な回が無いと言う濃さ
ストーリーの熱さもあるが、先ずは製作陣を見ると

製作は萌えは苦手だが燃えに強いXEBEC
監督は大ヒット作の「鋼の錬金術師」の水島精二
SFコンセプトに「無敵号」のきむひでふみ
キャラクター原案には「天晴れカッポーレ」の菅野博之
他にも志茂文彦やらの名前が!
これだけでも俺には鼻血モノなのだが音楽がすごい

平成の伊福部渡辺とも言うべき田中公平川井憲次と言う誰もが認める豪華さ

んでストーリーはどんなのかと言うと

2018年、犬吠崎沖で電磁波異常の調査をしていた米軍駆逐艦の前に突如謎の怪物体が出現する、それは量子力学者の桜田博士が存在を予言していた複素数次元からの災害「ヘテロダイン」だった

桜田博士も乗っていた駆逐艦を破壊したヘテロダインは犬吠崎から上陸、破壊を繰り広げながら東京を目指していた
これに対し国連は米軍と自衛隊を中心とした多国籍軍を国連義勇軍として編成しヘテロダインに総攻撃を掛けるも磁気嵐を発するヘテロダインに電子兵装を無力化され重砲等の通常火力ではダメージを与える事すらできず壊滅状態に追いこまれていた
全滅寸前にまで国連義勇軍を追い詰めたヘテロダインだったが突如進路を変更し出現場所の犬吠崎を目指す
日本政府と国連は最終手段としてヘテロダインに対しOE兵器の使用を決定、残存部隊の指揮官であった大河内少佐は命令に従い屏風ヶ浦まで後退したヘテロダインにOE兵器を使用、屏風ヶ浦を含む犬吠崎は日本の地図から消えた

そして12年後の2030年、再び襲来したヘテロダインに対し唯一の対抗手段である直立型特殊車両=巨大ロボ「ダイ・ガード」とそれを擁する民間企業「株式会社21世紀警備保障」の広報二課の戦いが始まる


って感じ?

なんで民間企業がダイ・ガードを保有してるかって言うとヘテロダイン襲来後に国連主導で国連義勇軍を国連安保軍へ再編、対ヘテロダイン兵器として巨大ロボ「ダイ・ガード」を建造してヘテロダインに備えるんだけ待てど暮らせどヘテロダインは現れない
ダイ・ガードの維持費は洒落にならないわ国連が開発しただけに他で採算取る訳にもいかない、おまけに安保軍は対ヘテロダインから紛争地への介入へシフトしちゃうしで完全なお荷物状態
そこで苦肉の策として、軍が大株主となり半民半官の総合警備会社「21世紀警備保障」を設立し社長に大河内少佐を就任させダイ・ガードとその運用システム及びヘテロダインに対する警戒システム一式を譲渡、維持費諸々を肩代わりさせる事にしちゃった訳だ
んで一応兵器とはいえ民間所有の為にダイ・ガードは本来の武装や装甲ははずされて
武装は一切なし、装甲はトタン並み
んで引き取った21世紀警備保障でも巨大ロボを使うような業務は無く、企画部広報二課って部署を新設し其処へ一任、各地のショーや展覧会への広告塔としてドサ周りの日々

お陰で視聴者からは史上最弱の巨大ロボと有難くない呼ばれ方をしちゃうんだが(w
俺的にはそこがシビレル憧れる〜ってくらい魅力的

んで、その最初はハリボテ状態のダイ・ガードで戦う広報二課の面々がこれまた魅力的なんだが
まずダイ・ガードパイロットの面々はどんな奴かというと
メインパイロットの赤木駿介
本編メインの主人公で生れながらの熱血漢の正義バカ
中学生の時にヘテロダインの襲撃に遭遇し、ヘテロダインから皆を守るため(此処が重要、ヘテロダインを倒す為ではない)にダイ・ガードのパイロットを目指し安保軍の国際防衛大学で直立型特殊車両の免許を取得後、安保軍には進まずに21世紀警備保障に入社、広報二課に配属されダイ・ガードパイロットになる有言実行バカ

最初はステロタイプな直情径行熱血正義感として表現されるんだけど、後述する城田や他の人々と係わりあう内に確固たる信念を持つようになり他に類を見ない魅力的な主人公に成長していく

次がダイ・ガードのナビゲーターを担当する桃井いぶき
故・桜田博士の娘で母親が再婚した為に桃井に苗字が変わってる
彼女に中で桜田博士は自分を省みず世界にヘテロダインの脅威を警告し死んでいった英雄として存在し、父親の意思を継ぎヘテロダインと戦うためにダイ・ガードに乗っている

思い出の中の父親を理想化しダイ・ガードに乗って戦う事に反対する義父の桃井医師とは折り合いが悪く、口げんかも度々
後に桜田博士の真意を知りダイ・ガードに乗る意思を失うが被災者を助ける為に奔走する桃井医師の姿に本当に自分がしなければいけないことを見つける
3人の中で一番年下だけど入社は1年先輩なので赤木や青山はいぶきさん と「さん」づけしてる

んで最後がダイ・ガードの機関士の青山圭一郎
北海道の工業大学卒業後21世紀警備保障へ入社 赤木と同期
ハンサムで頭脳明晰、おまけにクールと典型的なイロオコトで赤木とはまったくの正反対、展示会でも赤木は着ぐるみで子供の相手なら青山は女性相手の防犯器具の説明やキャンギャル選考と大山曰く適材適所のあつかい
他人との付き合いが希薄、危険は避ける主義で21世紀警備保障に入社しダイ・ガードパイロットになったのも適度に暇で給料が良かったからと明言するが実は病身の母親を思いやっての事で本来は優しく義理堅い性格
ヘテロダイン再襲来後、一度はダイ・ガードのパイロットを降りるが赤木や桃井を見捨てることができずに再びダイ・ガードに乗る

と主要な3人だけでもかなり魅力的な登場人物なのだが他にも
OE兵器を使用してしまった後悔と軍ではヘテロダインという特殊な脅威に対応できないと判断し民間の立場から市民を守るために21世紀警備保障の社長になった大河内や
大河内の軍時代からの部下で広報二課をヘテロダインに対抗するための選ばれた人材を集めた課長の杉田、同じく軍属だったが杉田に引き抜かれ入社した娘を溺愛するマイホームパパの課長補佐の横沢
広報二課の実務を担当する大山、中原、入江、谷川のOL4人組に渉外と事後処理を担当する伊集院、石塚、田口のデブ3人組
技術部主任でヘテロダイン研究の第一人者にしてダイ・ガードの強化から装備の開発まで行ってしまう弱冠17歳の天才科学者 百目鬼里香、これが萌え記号の固まりみたいなキャラなのにまったく萌えないと言うエキセントリックな性格で、その百目鬼の無茶苦茶な要求をこなす整備部主任の墨田

とサブを固めるキャラも魅力的

んで重要な登場人物で最後の一人が
安保軍幕僚本部から戦術アドバイザーとして出向してきた城田志郎
物事を合理的に分析して理詰めで解決しようとする赤木とは全くの正反対のタイプ
ヘテロダイン再襲来の為に重要度が増したダイ・ガードを再び軍の管理下に措くために21世紀警備保障に戦術アドバイザーとして出向、以後対ヘテロダインの作戦を赤木たちに指示するが、当初は対ヘテロダイン戦は民間ではなく軍人が行うべきだという考えや、立場上とはいえ小を切り捨て大を救うべきだと言う考え方で、その内容を巡って赤木達と対立する
だが赤木の言動や行動を知り、また赤木も城田の冷血漢というわけでなく自分を抑制し、理で物事を解決していこうとする行動や考えかたを知る事によりお互いの理解を深め、理解しあう仲になっていく

正直、前半の一番重要なキーパーソン

角刈りサングラスの素敵なスタイルで自宅謹慎中の自室でも和服姿なのにサングラスは外さなかったナイスガイ(w

とここまで書いたけどダイ・ガードってアニメの魅力は巨大ロボがガンガン戦う姿でなく
実に登場人物の対立や和解に協調、個性こそダイ・ガードってアニメの本質だと思われ

実際、広報二課の敵はヘテロダインではなく主導権を確保しようと画策する安保軍やダイ・ガードを利用して利益を上げようとする会社役員だったりする

ヘテロダインは確かに災厄をもたらす存在だけど、その定義は劇中で百目鬼が語ったように
台風や津波地震といった発生する原因がわかってもいても防ぎきれない自然災害であり

その避けることができない災害を正面から受け止めて乗り越えて人間同士が理解を深め協力し合う昔からある普遍的な姿こそ最大の魅力でないかと

まあ、そこまで深く考える必要も無く 笑って燃えて泣いて 楽しめるステキアニメが「地球防衛企業ダイ・ガード」ですよ(w



あと監督の意向でスパロボには参戦しないとか
ダイ・ガードは兵器でないわけですよ

敵を倒すんじゃなく 皆を助けるための巨大ロボ




あとオススメエピソードをと思ったが14話の総集編以外すべてオススメ(w
あえてあげるなら個人的には

23話 守りたいもの、なんですか?
24話 空を覆うもの
25話 重なりゆく思い

の3連コンボかな?
もう涙が止まりませんよ

あと自衛隊の存在を熱く語る
20話 青の約束 なんかが人気

まあ長文で読みにくいだろうけど
気になったら一度見てみてちょうだいな
絶対損はさせない




ホンマは、パトレイバー踊る大捜査線との相違やエヴァ以降のロボットアニメの閉塞感に与えた影響だの語りたいが疲れた(w